
Dynamoへの信頼が事業の成長に。
三菱地所リアルエステートサービス「TAQSIE」の広告クリエイティブ改善
三菱地所リアルエステートサービスが展開する不動産売却マッチングサービス「TAQSIE(タクシエ)」。不動産の売却を検討する方と買取・仲介担当者をマッチングさせるサービスとして注力されている新規事業です。一方で、広告運用は回っているものの、広告クリエイティブの改善が追いついておらず、つくるだけといった状態に。社内リソースも不足していたため、既存ベンダーのディレクションにも課題を感じていました。
そうした課題を解決するため、伴走パートナーとして参画したのがDynamoです。どのように広告クリエイティブを改善し、TAQSIEの成約数増加に貢献していったのか。その裏側のストーリーに迫るべく、三菱地所リアルエステートサービスの落合晃氏とDynamoの森太陽が対談。両社のシナジーによって生まれた変化や共創のプロセスを紐解きます。
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落合 晃氏三菱地所リアルエステートサービス株式会社 新事業推進部 TAQSIE事業室長 -
森 太陽株式会社Dynamo プロデューサー
「広告改善が進まない」。TAQSIEの課題をどう解決した?

今回、三菱地所リアルエステートサービスとDynamoで取り組んだプロジェクトについて教えてください。
三菱地所リアルエステートサービス落合さま(以下、落合)
2022年の5月に立ち上げた、「TAQSIE」(タクシエ)という不動産売却サービスの、デジタル広告の改善支援をDynamoさんとご一緒しました。
TAQSIEは、家を売りたい方が買取・仲介担当者と直接マッチングでき、短期間で売買契約を成立させられるサービスです。海外では比較的メジャーですが、日本ではまだ新しく、当社では新規事業として力を注いでいます。

Dynamo森(以下、森)
私たちがお手伝いさせていただくことになったのは、2024年の夏頃です。サイト運用においては、すでに複数のベンダーさんが入っており、デジタル広告で新規顧客の集客も行なっていて大きな問題はありませんでした。
一方で、広告クリエイティブは定期的に制作されていたものの、ご依頼いただいたときは広告改善のためのクリエイティブ戦略が策定されているわけではなく、「つくって終わり」の状態に近かったんです。
さらに、社内のリソースが不足していたことで、広告運用ベンダーさんのディレクションまで手が届いていない様子でしたので、クリエティブ提案だけでなく、PDCAを回す機動力とセットで支援する伴走型を提案いたしました。
具体的には、ベンダーさんがスムーズに動けるためにはどんなディレクションが必要か、広告がどの程度の効果を生めるか──そういった仮説を立て、それをもとにPDCAを回しながら広告クリエイティブ戦略をサポートしています。

▲Dynamoで担当した広告クリエイティブ
Dynamoが参画する以前、落合さまが感じていた課題にはどんなものがあったのでしょうか。
落合
森さんがおっしゃったとおり、web広告のクリエイティブの検証・改善に手が回っておらず、つくって終わりという状況だったことです。
限られた人数で多くのタスクをこなしながら事業全体を見なくてはならず、社内のリソース不足や外部のベンダーさんとのコミュニケーション不足が慢性化していたのです。私たちのリソース・知見ではなかなか解決が難しいと判断し、Dynamoさんの力をお借りしました。
森
お話をいただいた当初、広告のクリエイティブサイドと運用サイドの連携がしっかり取りきれていない印象がありました。「どういう意図でこの広告を創ったんだっけ? 何のための検証なんだっけ?」など。そもそもの目的が曖昧なまま進行してしまっている、といった課題感をお見受けしましたね。
特にTAQSIEの場合、専門性の高いベンダーさんが複数社にまたがって参画されていたので、連携を取ることが非常に困難だと感じました。
落合 その状況に、まさに横串を刺して取りまとめてくださったのがDynamoさんでした。
森 ただ、われわれもベンダーの一つではあるので、最初のうちは私たちが介入することにあまりいい気がしない方もいらっしゃるだろうとは考えていました。そこで、各ベンダーさんの特徴や長所を把握しながら、丁寧なオリエンを重ねていきました。いまではどのベンダーさんとも良好な関係が築けていると自負しています。
訴求方法の整理から運用、改善まですべてに携わる
具体的な改善方法について、どのようなプロセスで進んでいったのでしょうか。
森
現状の広告クリエイティブを把握し、類似サービスや競合他社の動きを見ながら、どのようなアプローチをすれば「TAQSIEらしさ」が出るか、訴求方法を整理していきました。
ご提案した訴求コピーの一例としては、従来の「不動産マッチングサービスを行なっています」といったシンプルなものや、さらにサービスのわかりやすさを全面に押し出した「不動産売却が1か月で完結するサービスです」、「1か月以内に現金化できるサービスです」などです。
落合 TAQSIEでは仲介と買取の2本柱をサービスにしていますが、いまは優先的に買取サービスをグロースさせています。仲介者がおらず、直接不動産会社が買取れることが特徴で、早ければ本当に1か月以内で売却できます。このコピーよりまさるものは現状、まだ出てきていませんね。

▲実際の広告クリエイティブコピー
こうして、ご提案した訴求コピーなどをもとに広告クリエイティブを制作し、ベンダーさんたちと連携しながら広告を回していきました。
ベンダーさんたちとは週単位でミーティングをセットし、創った広告の成果がどうだったかを共有し合いながら、いいものはブラッシュアップし、効果が感じられなかったものはリデザインを進めていきました。価値のあるクリエイティブをスピーディに前進させるために、いまも継続して取り組んでいます。
サービスを深く理解することで、適切な提案ができる

Dynamoと一緒に働くなかで、感じていることがありましたら教えてください。
落合 一緒にプロジェクトを進めているなかで、TAQSIEのサービスを本当によく理解してくださっていると感じます。新規事業に取り組むにあたっては、いかに仮説検証をスピーディに回していけるかというのは一番の肝になってくるので、伴走していただけるパートナーとしてDynamoさんに入っていただけてとても助かっています。

▲TAQSIEランディングページにある成約者の声

TAQSIEのwebサイトに関しては、どういった部分をアップデートされたのでしょうか。
森
私たちが主に関わったのはランディングページ(LP)ですが、ブランド全体のトーン&マナーを整えることを前提に、何を伝えたら引き合いがあるのか、逆に興味の薄いポイントは何なのかを整理するところから始めました。
ユーザーがサイトを閲覧したときに一気通貫して体験できるよう、違和感を潰しつつ、ほどよいフックを設けていくなど、工夫を凝らしています。
Dynamoと組んでから、事業スピードがあがった
お話をうかがうなかで、ベンダーさんたちとの連携がプロジェクト進行の鍵になっているのでは、と感じました。
森
そうですね。極端な話、急を要するときにはクライアントである落合さんたち抜きでベンダーさんと作戦会議をすることもありますよ。落合さんも交えてゼロから一緒に考えるより、私たちである程度かたちにしてから提案するほうが、意思決定におけるスピードは格段に上がるはずだと考えているので。
もちろんベンダーさんたちにとっても、広告成果をいかに速く出せるかがコミットポイントですから、そこはご協力いただいていますね。
落合 森さんのいうとおり、すべてに私が入らないと物事が進まないというのでは、どうしてもスピードが落ちます。チャットツール上でも、私にもメンションを飛ばしてもらえれば、ベンダーさんと直接やり取りしてくださいとはお伝えしていて。非常に効率的に動いてくださっていると感じています。
なるほど。落合さんは、Dynamoと組むメリットはどこにあると考えますか?
落合 まさにスピード感ですね、いまのコミュニケーションの話もそうですが、最初から完璧なものをきちんと創るというよりは、ひとまずミニマムにつくり、効果検証をしながら改善していってくれています。特に成果が求められる新規事業ではとてもありがたいです。

運用改善で成約件数が倍増に。プロジェクトを通して気づいた大切なこと
デジタル広告の改善を重ねていくなかで、周囲からの反応はいかがでしたか?

落合
社員や知人はもちろんのこと、不動産会社の担当者の方からも「TAQSIEの広告、よく見るよ」と言っていただく機会が増えています。
お客さまからも、成約インタビューや広告を見て、TAQSIEに惹かれてご利用いただいた話をお聞きする機会があり、あらためてよかったなと。いまだ投資フェーズではあるものの、お陰さまで成約件数も2倍、3倍のペースで増えてきています。
Dynamoさんとご一緒したことで、クリエイティブに関してしっかりPDCAを回すことで効果は出るのだな、ということがよくわかりました。課題感を共有して仮説検証を繰り返すことで、徐々に勝ち筋が見えてきているところです。
森 それをお聞きして安心しました。今回、広告クリエイティブの改善というテーマに特化しているなかで、予算の内訳やKPIに対する実測値のような内部情報まで、われわれに開示してくださっています。そうした環境をご用意いただけているぶんとても提案しやすいんです。だからこそ目に見えるかたちで効果も出ているのかもしれません。
落合 Dynamoさんにだったら情報開示しても大丈夫だろうという安心感もありますし、どんなことでも根拠や筋道を立てて仮説を示してくださるので信頼感がありますね。
2社のあいだで深い信頼関係が築けている様子が、お話からよくうかがえます。では最後に、今後の展望についてお聞かせください。
森
このプロジェクトでは、「この事業をみんなで必ず成功させよう」とワンチームで取り組めている実感がとても強い。企業間の垣根を感じさせないくらいの密接なリレーションによって、いいアウトプットができていると実感しています。
今回は、広告運用支援の全体に携わらせていただくことで、事業が伸びていくところ、逆に、伸び悩んでしまう瞬間にもすぐそばで立ち会うことができています。プロジェクトをひとつの生き物のように身近に感じることができるのは、とても貴重な機会です。今後も将来性のあるクリエイティブを提供していけたらと思っています。
落合
新規事業をゼロからグロースさせていく過程では、やはり困難な場面を数多く経験していると感じています。そのなかで「このサービスを使ってよかった」というユーザーさまからの声が本当に励みになるので、そうした声を一つでも多く増やしていきたいです。
そのためには、Dynamoさんをはじめとするパートナーの方々と協力し合いながら成長していくことがとても大切だと思っています。当社ではこれからも新規事業が立ち上がっていく可能性もありますし、Dynamoさんとは長期的にお付き合いができたらうれしいですね。

- Your Game Change.